女将(貞賢)の法話「心のごちそう」

第2018-12〜2019ー11

浄土真宗本願寺派 僧侶 布教使 藤岡貞賢

昭和57年、岡山市中区浜緑町で慈恩堂を建立して仏教の教えを伝えるための活動を始める。
各地の寺院にも赴き、講師として布教に出かける。
慈恩の名前は、亡き恩師が名づけたものであり、恩師の願いや心がその名前に込められている。それは、仏様の私たちをすくい上げたいという慈悲の心や、その恩を忘れてはならないこと。
私は、慈恩の言葉を口にするたびに、恩師の深い愛と、そして、身が引き締まる思いがします。

あなたのうしろ姿が人生の手本
2019年6月号

六月は、梅雨の季節で体調を崩される方が多いとか。
温度差の激しいことは、体がついて行きませんね。
さて、この頃、子ども達の安全が脅かされています。

胸の痛い事件ばかりが続き、私たちの子ども時代では、考えられない子ども受難時代です。安心して、 通学出来ないなんて・・・・それだけではなく、家庭での親からの虐待。
学校では、いじめ。そして、大人の引きこもり。

今の子ども達は、病んでいる子が多いとか。つまり、体の不調を訴えるこどもが多いそうです。 その病んでいるこどもたちが、将来、この国をつくっていくことを考えると、不安になりますし、 そんな子ども達を育てている私たち大人が、今、目を覚ますときではないでしょうか?

精神的に自立出来ない子どものような大人や、何か、気に入らないと暴れたり、誹謗中傷することで、憂さ晴らしをしたり、常識やマナーの悪さは、正直、うんざりすることが度々あります。
頭に知識を詰め込むことばかりで、精神面はほったらかし状態。
心とか精神とか言うと、すぐに、宗教を進めているとか、仏教のことをなにひとつ、学んでもいないくせに、小馬鹿にする人がいます。
私たちは、人として成長して生きて行くには、知識だけではダメなのですよ。
虐待もいじめも、引きこもりも、さまざまな犯罪を引き起こすのも、すべて、心の貧しさ から始まっています。

自分の心の良心は、育てないと!
常識やマナーも、お互いが気持ちよく暮らすためにあるのです。ゴメンなさいね、ありがとうの言葉は人と人とをあたたかく結んでくれるのです。
何のために生まれてきたのか。
人は死んだら終わりなのか。

人生の問いを持っていない人が多い。だから、浮き草のように自分という根がなく、周りに振り回され、踊らされている。

「智恵がなく、心の乱れた人が百年生きるよりも、智恵があり、心の乱れていない人が、一日生きる方がすぐれている。」 ダンマパダ

この言葉をかみしめながら、自分自身の生き方が、良き手本となれるように残りの人生を精進していきたいです。   合掌
                       浄土真宗本願寺派 布教使 藤岡貞賢

あなたを元気にするのは、あなたしかいません
2019年5月号

平成が幕を下ろし、令和の時代の幕開けです。
しかし、相変わらず、私たちは生きていくために、心身をすりへらしています。 ゆとりのない日々の暮らしは、いつの間にか、心身を痛め続けていますが、それすら気がつかないほど、麻痺しています。
どんな病気も、心が関係しているといわれています
確かに、毎日、生き生きと楽しく笑っている人が、病に冒されることはないですね。反対に、ストレスだらけで、生きる喜びもなく、愚痴と怒りの毎日では、体も病みますね。もし、あなたが、この頃、腹の底から笑っていないと気がついたら、自分自身をいたわる時です。
心かガチガチになり、土て言えば、表面がひび割れている状態ですよ。
何もかもが、嫌になり、すべて見るもの、さわるものが腹立たしいし、仕事に対してもただ動いているだけ
いそがしいのは、心の中に次々とわき上がる煩悩との戦い。
怒り、憎しみ、嫉妬、不安、心配・・・・・どれひとつとして、心がウキウキするものはないですね。しかも、過ぎ去った事まで、絶えず、繰り返し、繰り返し、思い出しては腹を立てていませんか?
この腹を立てるという事。よく、腹が立つと言いますね。これは、怒りに燃えているとき、お腹の腹直筋が緊張で硬くなっているので、文字通り、腹が立っているのだと教えられました。
なるほどと納得。
こんな状態では、腹の底から笑うことも、おいしいねと食事も出来ませんね。
私たちは、こんな人生を望んでいるのでしょうか?
憎しみと怒りだけの人たちに囲まれて生きていく人生をあなたは変えようと思わないのですか?
甘い顔したら、優しくしたら、いいように利用されるからと、いつも、いつも、ぴりぴりと神経張り詰めていませんか?
確かに、甘えられる、利用できると思われると、ずかずかと入り込んでくる人がいます下手すると、その人に振り回されますね。
もう、周りの人からの影響をうけるのは止めましょう。
あなたを優しくいたわり元気づけてくれるのは、あなたしかいないのですよ。
さあ、お天気は不順ですが、一人で大好きなお菓子でお茶タイムしてくださいな。
ゆっくり、ゆっくり、深呼吸して、一人の時間を持ちましょうね。   合掌
                       浄土真宗本願寺派 布教使 藤岡貞賢

さあ、歳だと言わずに、新しいことに挑戦
2019年4月号

新しい元号が決まり、平成の時代は静かに幕を下ろすことになりました。
「令和」.....なにはともあれ、みんなが幸せになれる時代がくることを願います。
今、鬱病と認知症が増加しており、認知症は、2025年には約700万以上まで、増加すると予想されています。日本は、長寿の国と言われていますが、その長寿は健康寿命ではなく、誰かの支援や介護を受けないと生きていけないのです。
平均寿命が伸びても、自分の力で生きていくことが出来ないのです。
その期間は、約10年と言われています。
しかも、施設や人手が大幅に不足しており、財政の余裕もない有様で、家では介護が無理と分かっていても、在宅復帰を進めています。そのために、老老介護で疲れ果てて、悲しい末路をむかえています。
今の高齢者は、孤立しやすいですね。
あまり、近所とのおつきあいもなく、友人もいない生活は、認知症になりやすいと言われています。今、足腰が立っているときこそ、しっかりと残りの人生設計をたててはいかがでしょうか?若い時にできなかった事があるはずです。
英会話でも、ピアノでも、習ってみたかったなあと思うのであれば、実行するのです。すると、自分の世界に、新しい風が吹いてきます。新しい知人や友達ができます。
私は、よく、フットワークが軽いといわれます。
確かに、この人のお話を聞きたい、学びたいと思うと、すぐに行動に移します。
今、月に一度、和歌山に勉強に出かけているのも、M先生から学びたいと思ったからです。おかげさまで、自分の世界が広がり素敵な人たちに出会い、とても、いい刺激になります。とくに、おすすめは、心を学ぶことが出来る講座や座禅、瞑想、気功などが奥が深く、 学ぶほど、自分の人生に、一本の柱が立っていく力強さがあります。
春ですよ。新しいピカピカの一年生のように、私もあなたも新しいことに挑戦しましょうね。人生は短いですよ。その短い人生を生き生きさせるのも、やれ、年だからと何もせず、ただ、時の流れに身を任せて、終着駅に行くのも、あなた次第。
さあ、楽しく生きる暮らしを自分で作りましょう。   合掌
                       浄土真宗本願寺派 布教使 藤岡貞賢

あなたの本心に聞く
2019年3月号

3月、何となく心がウキウキしますね。
さて、あなたは自分の人生に満足していますか?
一度、自分の本心を訪ねてみませんか?
本当は、私はこんな事がしたかった。
けれども、出来なかった。こんな、思いが見つかると思います。
お金や家族の問題、いろいろな理由をつけて、あきらめていたことを今こそ、する時期だと思います。
あなたが、本当にやりたいことがあるのなら、あきらめる理由は必要ありません。
グズグズとあきらめてきたのは、本当にやりたいことではなかったのです。
人は、本当にやりたいことが見つかり、心から、やろうと決意して一歩踏み出すとその流れに入っていけます。
私は、今、気功と瞑想などを和歌山で学んでいます。
とくに、丹田呼吸のおかげで体は元気です。
体調崩しても回復が早く、疲れが残ることがほとんどありません。
又、瞑想で、自分の心を見つめていくことで、いろいろな人生の問題の解決の道が自ずと見えてきます。
自分が学びたいと思ったら、すぐに行動に移すことです。
やれ、暇がないとか、お金がないとか、家を空けられないとか.....
出来ない理由を探していると、気がつけば人生の終着駅についてしまいますよ。
まだ先で、いつかと考えていると、その機会は絶対に訪れてきません。
勇気をだして、扉を開けてみませんか? 大きな事でなくていいのです。
たとえば、自分に正直になることから始めるのです。
どこに行きたいのか、なにを食べたいのか、どんな服を着たいのか。
周りの目や批判を恐れていたり、本当はいやなのに相手を怒らすのが怖くて、いいなりになった、ご機嫌を伺う。
心がねじれていきますよ。だって、相手に合わしているけれど、本心は嫌。それが積もり積もると、精神がおかしくなります。
あなたの人生です。やりたい放題しろと言っているのではありません。
もっと、自分の本当の心の声を無視したり、無理矢理、本心をねじ込んで押さえるなといっているのです。
さあ、春ですよ。あなたの心に耳を傾けてあげてくださいね。   合掌
                       浄土真宗本願寺派 布教使 藤岡貞賢

                                                                        

許す、許さない世界に住まない
2019年2月号

今朝、岡山では初雪でした。 雪国生まれの私は、雪のない岡山は正直、つまらないと思う位、 あの真っ白な雪景色が大好きです。
もちろん、雪国で生活する苦労も知っていますが、白い雪が自分の心を浄化してくれそうで、ささくれた日常生活から、ひととき、しっとりと穏やかに、そして、心の奥底にある許せない苦々しい思いまでが許せるような気持ちになるのです。
この許せる。あるいは許してあげる。絶対に許さない。
この心が私たちを苦しめていますね。
自分にされた数々の不快なことを、いつまでも心の中に置いていますね。
そして、絶対に許さないと思うほど、心も実は体も固くガチガチになっています。
あるいは、相手のしたことに、私はあなたより人として上だから、許してあげる。
一見、いい人のように見えますが、そこには、相手を見下している傲慢な思いが隠れています。
許す、許さない。この世界にいる限り、私の心が穏やかになることはありませんね。
いつまでも、こころの中に許さない相手を住ませないことです。
その人のことを思い出す度に、不快な出来事を思い出す度に、あなたは幸せな気分になりますか?
何年たっても、まるで、昨日の出来事のように苦々しく思い出しては、相手を憎む。
当たり前と思っていますが、今日という日は、二度とないのですよ。
その一日を過去を振り返り、振り返りして腹を立て、憎しみに心を暗くして、気が付けば人を憎む、許せないだけの人生で終わってしまいます。
さらり、さらりと流してしまいましょう。
許す、許さないではなく、自分を大切にしましょう。
いつまでも、そのことにとらわれている自分を解き放すことです。
相手のしたことは、そのときだけなのに、それを何回も何回も、自分が自分を痛めていることに気がついてほしいのです。
外は、美しい銀世界になっています。
どうでもいいじゃん。そんなことに目くじら立てて心をとがらすことより、私が知らないだけで、私のことを許さないと思っている人もいると考えると、お互い様ね。
ゴメンね。
さあ、温かいお茶頂いて、心も体も温めましょう。合掌
                       浄土真宗本願寺派 布教使 藤岡貞賢

                                                                        

心の奥底にある温かい愛情に気付く
2019年1月号

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
皆様は今年はどんな年にしたいですか? それぞれ夢や目標があると思います。
私もやりたい事はありますが、もう一つ自分を磨きたいという願いがあります。
エゴとりです。
仏教で言えば煩悩です。朝、目を覚ました瞬間から心の中に何を思っているのか。
何を考え、何を患い、まだ何も起きていない暗い腹立だしい事ばかりを想像しているのか・・・。
考えることは、不安、恐れ、心配、腹立だしさ、憎しみ・・・。
こんな心ではいきいきと明るく楽しく生きれるわけがない。
家庭でも、学校でも、職場でも、ストレス、ストレス。
口にするのは陰口、悪口、批判。
なめられてはいけない。馬鹿にされてはいけない。隙を見せてはいけない。甘い顔してはいけない。信用してはいけない。
家族だ兄弟だと言っても、お金が絡むと他人以上に冷たい関係になり、お互いの伴侶が一層関係をこじらせてくる。肩に力が入り、心は冷たくがちがちになり体も不調になる。

こんな人生を送るために私たちは生まれてきたのでしょうか?

私たちの心の奥には、生まれてきたときに携えてきた愛情、思いやり、優しさ、笑顔、誠実などがあるのに、いつの間にかこの世を生きて行くには、これらは人生をダメにしてしまうと言わんばかりに心の奥底に閉じ込めています。
でも、あなたは辛いときや悲しいとき、寂しいとき人の温かい心を求めているでしょう?
お医者さんに行くときでも、腕より優しいお医者さんを求めていますよね?
どんなに名医と言われても傲慢で冷たいと二度と行きませんね。
不思議ですよね。優しさや愛情を求めるのに、自分は堅くて冷たい殻を破られてたまるかと身構えてるのですから。
今年は一つずつ、自分の心の殻を破り、心の奥底に閉じ込めていた温かい愛情を周りに注いでいけるように精進してまいります。合掌
                       浄土真宗本願寺派 布教使 藤岡貞賢

                                                                        

心の大掃除をして、新しい自分になる
2018年12月号

この頃は 本当に温度差が激しいので、体調管理はしっかりとしていきたいですね。
さて、今、ホームページを新しくするので、その準備などに追われています。どんなものでも、古くなり、エネルギーがなくなり、やがて、壊れてしまいます。人間も同じ。よく、お年寄りに古臭いと憎まれ口をたたくことがありますが、確かに考えや価値観はどんどん、変わって行きます。
古臭い考え方は、新しいものをただ、闇雲に拒否していることが多いですね。いつまでも、いつまでも、男は仕事、女は家で家事と子育て・・・今、そんな考えは通用しません。
私に言わせれば、家事と子育てだけで生きていけるのなら、最高ね。
そう、働かねば生活出来ない時代です。
古臭い考えは、前に進むことが出来なくなります。
いつまでも、同じ所で足踏みしている状態ですね。
だから、生きるエネルギーが枯れていくのです。
高齢の方でも、元気はつらつしている方は、考えも前向き、そして、生きるエネルギーがあふれているのです。
反対に、若くても、常に不調で口を開けば、愚痴、不平不満ばかりの人は、生きるエネルギーが枯れています。

あなたが、自分のエネルギーは、どんなエネルギーだろうと思うのでしたら、まず、毎日の生活が楽しいですか?
仕事にしろ、家事にしろ、本気でとりくんでいますか? 笑顔がありますか? 感謝がありますか? 心の大切さにめざめていますか?
これらがあてはまるのでしたら、あなたの生きるエネルギーは素晴らしく力強いですね。愚痴や不満、怒り、憎しみ、言葉も態度も荒々しく、常に嫉妬と憎しみでしか相手をみることが出来ず、もらうことばかりの依存心で当たり前という考え。相手ばかりを批判。
これでは生きるエネルギーは、暗くどろどろとしており、争い事、もめ事、心配事をひきよせてしまいます。心の中にある過去の済んだことに対する恨みや憎しみ、悲しみ・・こんな古いものに、いつまでも、とりつかれていてはいけません。
さあ、12月、家の大掃除も大切ですが、心の大掃除をして、新しい自分になりましょう。
                                              合掌

                                                                        

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